子供の頃、夏休みの終わりの新学期の始まる前に、自由研究や宿題であたふたとしたことを覚えています。
家業が建築業であったので、端材や釘、大工道具等は身近にあり、それらを駆使して木工の作品を提出したこともありました。
木材や木工への興味を持ってもらおうと小学生対象の親子木工教室を開催して17年目の夏を迎えます。
主催は、杣人工房 嵯峨 木のこゝろ「風」という団体で毎年開催をしています。
この団体は、京都の地元の木材を知ってもらって身近に使ってもらうためのいろんな事業を行っています。
春には、里山交流会という植林体験をおこなっています。
この親子木工教室は、人気のイベントで毎年40名くらいの人数を受け入れて、子供たちの自由な発想で木工でのモノづくりの体験をサポートしています。
人気の秘密は、各自がそれぞれ作りたいものを考えて、それらが完成できるようにサポート部隊の大工、木工家、建築家、デザイナー等10余名がアシストします。
サポート部隊が、アシストして作りたい木工のプランニングのまとめや大きな材の加工等を手伝っています。
子供たちも、のこぎりや金づちを相手に釘を打付け、作品と格闘しています。
終わるころには道具の使い方も様になってきています。
加工された材料で皆同じものをつくる一般の木工教室とは少し違います。
場所は、太秦トキワ荘(近年)で行い、廻りにはいろんな端材の数々を縦置きして、材を選べるようにしていて、又作業台の上でプランニングをし、それらを制作してもらいます。
毎年参加される親子さん達は、手慣れたもので造りたいものの写真や図面を用意して、サポート部隊に自分たちで選んだ端材をもって、相談し一緒に作って仕上げて帰られます。
実質4~5時間の時間で、一つのもの(3つくらいのものをつくる強者も)をつくられます。
この木工教室は、自分たちが作りたいものをつくることができ、親子の共同作業での物づくりで親子の絆が強くなり、又子供たちの違った一面が見られるので、親御さんにも大変喜ばれています。
作品は、種々雑多で彼らは机、椅子、本棚、貯金箱やゲーム機、おもちゃ等も作っています。
子供たちの自由な発想に驚くことも度々あり、夏の盛りの暑さが厳しい時期ですが、子供たちの完成した作品を前に嬉しそうな満足げな顔をみるとほっとします。
又、来年の開催のモチベーションにもなっています。
最終更新日:2025年7月29日投稿日:2025年7月29日