文化財マネージャー(ヘリテージマネージャー)とは

文化財マネージャー(ヘリテージマネージャー)とは

京都には世界遺産や日本の文化遺産に指定されている、歴史的建造物が数多く点在しています。
街並みそのものが歴史的である場所も数多く残っていることから、『古都』と表現されることの多い地域です。
現在、日本の首都は東京ですが、794年から明治初期までは現在の京都「平安京」が首都でした。
そのことから、非常に歴史ある地であることが分かると思います。
そんな京都に残されている、日本の財産とも言える数々の歴史的建造物を保存・活用し後世に伝えるためには『人の力』が必要です。
しかも、建物に詳しく豊富な知識を持った人材でなければなりません。
そこで京都市では価値のある歴史的建造物を守るために専門知識が豊富な人材を育成する制度として、『文化財マネージャー(ヘリテージマネージャー)』を創設し、歴史的建造物を広く文化財と捉え、その保存と活用、それを生かしたまちづくりについて、講義と演習で実践的に学び、計 66 時間の全講座を終了した受講生のうち、文化財マネージャーとして活動することを希望する方のみ、京都文化財マネージャーとして登録しています。
現在 13 期の文化財マネージャーの育成講座が、オンラインで開催されています。

この文化財マネージャー制度は京都だけでなく、さまざまな地域で導入されています。
ヘリテージマネージャーとも呼ばれており、主旨は京都の文化財マネージャー制度と同じです。
全国各地には数多くの歴史的建造物が残されています。
日本らしい、そして日本の歴史を感じられる建物を失わないために、各地でさまざまな取り組みがおこなわれています。
京都はその中でも特に数が多いのですが、他にも『古都』と呼ばれている地域はあります。
そんな古都と呼ばれる地域には、さまざまな歴史的建造物が現存しており、各地域で後世に伝える取り組みがおこなわれています。
現在、価値ある建物が空き家のままであるとか、活用されないまま取り壊されている事例が少なからずあります。
それらの建物を安易に解体して無くしてしまうことは、次世代につなげる公的な財産をみすみす手放してしまうことにほかなりません。それらの建物に新しい価値を見つけて、利用・再活用を提案することが文化財マネージャーの大事な使命でもあります。

私も京都文化財マネージャーとして登録しています。
古くて価値のあるものを子や孫に伝えてゆくこと、そして幾代にも継がれるような家を建てて生活することが真の豊かさだと考えております。
古い物を大切にしてこそ豊かな心が育ってゆく、そして古さがまた新しい価値を創ることになると思います。
「身近にある京町家や、古民家がなくなっていく」、できるならそのような状況を少しでも改善をしたいと思っています。
時を経て住む人と共に歴史が造られる、そんな家づくり、建物づくりを目指していますので、古い建築物の持つ価値を、十分に活かしてゆきたいと思います。
当社では古い建物が持つ価値を活かしたリノベーションも提案しています。
歴史的建造物や京町家等、それらを取巻く京の文化をいい形で次世代につなぎましょう。

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最終更新日:2021年3月31日投稿日:2021年3月31日