集成材とCLT

集成材とは

「集成材」とは、断面寸法の小さな板材を接着剤などで貼り合わせ大きな断面に加工し造られている木材のことです。
建築の建材をはじめ、家具や木材装飾品などにも使われています。
集成材とよく比較されるのが「無垢材」なのですが、その違いは自然素材か人工材かということです
構造的にみて集成材は、無垢材の約1.4倍の強度があると言われています。
これは無垢材が、個体毎に強度のバラツキがある為に構造的な強度が低く算定されていることにもあります。
実際は、無垢材においても産地や乾燥度合いによって平均以上のより強度の高いものがあります。
無垢材には無垢材の、集成材には集成材の良い部分があるため、どちらが良いとは一概に言えません。
しかし、構造的な安定性(捻り反り等が無い、部材の品質)が高いのと少しでもコストを下げたいという場合は集成材が選ばれているようです。

集成材の種類

補足:LVL?CLT 集成材の特徴(強み、弱み)

集成材は大きく分けて、2つの種類に分類することができます。
主に建物の内部造作に使用する「造作用」と、骨組みなど強度が必要な部分に使用される「構造用」です。
建築業界では、用途によってそれをきちんと使い分けています。
そんな集成材の強みは幅や厚み、長さなどを自由に制作できる点です。
そのため、大きな断面の材や湾曲した材を作ることも可能となります。
そしてもう一つの強みが、強度性能のばらつきが少ないことです。
木材の持つ割れや大節などの欠点を除去し、性能を一律にすることができます。

では逆に弱みはというと、耐久性です。
木材を接着剤で貼り合わせて作られているため、接着剤自体の耐久性が心配されます。
またその接着剤から化学物質が発生することもあったため(現在では一部接着剤の使用が制限されています)、
決して利点ばかりでないと言えるでしょう。
集成材と良く比較されるのが「LVL(単板積層材)」です。
LVLは薄く切った木材を、繊維方向を揃えて接着した木材です。
主に構造駆体に使用されるものとなっています。
また、木材の新素材として最近普及しているのが「CLT」です。
集成材は薄板の材を繊維方向に揃えているのに対し、CLTは単板の材を直交(クロス)ベニヤと同じ貼り方で貼り合わせていきます。

ヨーロッパでは、木造の中規模ビルが増えている

ビルと言えば鉄骨構造のものとのイメージが強いのですが、ヨーロッパでは最近になって木造の中規模ビルが増えています。
木材は壊れやすくて防火性がないというのは時代遅れの概念です。
現在、構造的な解析も進み防火的な対応もなされていて、木材はエコロジーで環境に優しい素材であることと、断熱性と省エネ性能が高く、
環境負荷が低い優れた素材であるという認識です。
その結果、木造ビル建築にはCLT材を使った工法が数多く採用されています。
10階を超える中規模の木造ビルがヨーロッパでは増えてきています。
ある意味ヨーロッパの中部、北部は、林産国なので地産地消を進め地元の木材を使うということでもあります。

しかも、その流れはヨーロッパだけではありません。
アメリカでも木造のビル化が進んでいます。
今後、日本においても都市部で鉄骨造やコンクリート造の建物が木造ビルに変わる時代がそこまでやってきているのかもしれません。

CLTと今後の建築状況

ヨーロッパやアメリカで急激に増加している木造高層ビルの工法は主に「CLT工法」です。
板を互い違いに直交するように積層接着した、厚みのある合板を使用する工法です。
日本においても現在、CLT工法の普及が進んでいます。
大きな地震にも耐えることのできる優れた耐震性、そしてその工法により耐火性にも優れていることが明らかになりました。
このことはどんどん失速して行ってしまった、日本国内の林業の救世主になるのではないかとも言われいます。
今後、日本の高層ビルに木材が使用されることを期待したいと思います。