消費者として地域に根付くお店を考えると

最近、古い付き合いの建築専門書の本屋さんが先月末で閉店をすることになったと連絡をもらいました。
長い付き合いで定期購読の建築雑誌を数種類お願いをしていましたが、たちまち来月からどうしようかと悩んでいます。
近くの本屋さんでお願いをするにしても配達をしてもらえるかどうか、又取りに行くにしてもカード決済ができるのか。
大型書店で定例に行く本屋さんに相談すると、発刊日に立ち寄り取りに行くにしても毎回その都度オーダーしなければならないとか。
いろんなところで不便を感じることが多くて困っています。
アマゾンで頼むにしても毎回オーダーしてカートに入れなくてはなりませんし、本一冊で定期購読書の配送をしてもらうのも気が引けます。

それ以外にも新聞配達所が、閉所されて他の配達所が代わりに配達をしてくれていますが、配達の時間がまちまちであったり、今日は配達されてないと思いきや違うポストに入っていたり、こちらも少しストレスを感じています。
ガソリンスタンドの場合は、近くのガソリンスタンドが次々に止められて幾度も違うGSへと変わり、だんだん遠いGSへと給油に行かざるを得ないことになっています。
それぞれのお店が色々な理由で店を閉められることは仕方のないことですが、身近にこれらのお店が無くなることで、消費者目線で考えると大変不便を感じることが多くなってきています。

特に地方では、シャッターが閉まったままの商店街が多くなってきています。
これらは大型ショッピングセンターが近くにできて消費の流れが変わってきている事や、
経済の斜陽化によるものや、その他いろいろな複数の要因が作用しているわけですが、とりわけ人口減による消費全般の減退も見逃せません。

建設業界や住宅産業の世界でも同じだと思います。
プレハブメーカーや地域大型ビルダーが、住宅の建設においても土地とセットで建物を供給したりで、地域工務店がそのはざまで仕事をしているようなありさまです。
その地域工務店も経営者の高齢化や建築仕様の多様化や相次ぐ新しい法令の基準(構造、省エネ関係)が制定され、それらの対応にてこずっています。
全くこれらの事柄を否定するわけではないのですが、まずこれらは絶対に乗り越えなくてはならない事柄ですので、前向きに対応して往かざるを得ませんが、どうもこれらの法令は、地域工務店の体力を消耗させることになると思っています。
地域工務店は、一般的に少人数で一人何役もこなして仕事をしているわけですが、すでにオーバーワークで仕事をしている中でこれらの事柄にも対応しなければなりません。
それらの事柄を考えると、前項の他業種の先例が浮かんできてしまいます。
実際に我々の身近な工務店が、無くなれば消費者としては大変困ることになります。
顔見知りの人が細かい相談に乗ってくれる。
困りごとにも気軽に動いてくれて解決してくれる。
そんな顔の見える人達の地域工務店を、あなたの身近に置いておいてください。

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最終更新日:2023年9月8日投稿日:2023年9月8日