小さくて上質な家で豊かな暮らしを育む家

家づくりを考える時には、先ず予算組をし内容を十分に検討してからどのような家にするかを考えていきます。
家の大きさとコストは比例しますので、まずは面積を小さくすることがコストダウンになります。
それだけの理由ではなく、色々な理由で小さな家を建てる方が増えてきています。
小さな家で豊かな暮らしができるという選択肢もあります。
その訳を以下でご紹介します。

●住まいと機能

大きな家と小さな家であれば、大は小を兼ねるといいますが、一般的に大きな家の方が優れていると感じる方も多いのではないでしょうか。
どちらも良い面がありますが、大きな家と小さな家では以下の違いがあります。

・省エネ面
・コスト面
・土地の広さと建物の関係性
・植樹・庭の広さ
・外構スペースの広さ
・メンテナンスのしやすさ

大きな家と小さな家の大きな違いは、主にコストにかかわる部分が大きいです。
小さな家の場合、広い土地を確保しなくとも家を建てられるため、都市部でも土地が探しやすいといえます。
広さを必要としないため、家の価格も抑えられるので、土地の広さを必要とする大きな家と比べるとコスパの良い家づくりが可能です。
又建物を小さくすることで敷地に空きスペースを設け、その部分を植栽などに充てることが出来ます。
家づくりで最も気になる費用面で、小さな家はコストパフォーマンスよく家を建てられるメリットがあります。

また、大きな家と小さな家では、当然利用できるスペースが違います。
大きな家のメリットは、家の広さがある分スペースに余裕があり、広々とした落ち着いた雰囲気を楽しめるでしょう。
小さな家も、間取りやインテリアの配置を検討することでスペースの確保はでき、家族と程よい距離感が持てます。
ただし、定期的に親戚が集まる・友人をよく招くといった方は、大きな家の方が使いやすいでしょう。

大きな家と小さな家で、徐々にわかる違いは省エネ部分とメンテナンス部分です。
小さな家は、使用する冷暖房のエネルギー量も必然的に少なくなります。
大きなエアコンがなくとも、小さな熱源で家中を暖め、冷やせます。
小さな家の場合、特別な機械や性能がなくても無駄なく省エネな暮らしができる点が魅力といえます。

また、メンテナンス部分にかんしても大きな家の場合は掃除をするのが大変です。
さらに、居住年数が増えていくにつれて、屋根・外壁・内装のメンテナンスをおこなう必要が出た際に、大きな家だと高い費用を負担しなくてはいけなくなります。
一方で、小さな家の場合は日頃から掃除も大きな家に比べ楽ですし、屋根や外壁のメンテナンス費用も安く済みます。
家を建てる時の費用だけではなく、将来的なメンテナンス費用を踏まえた時も大きな家と小さな家では違いがあるのです。

●小さくても上質な家づくり

メリットの多い小さな家ですが、コンパクトだからこそしっかりと工夫をしなくては過ごしやすい家づくりはできません。
家づくりの予算は限られており、その中でもより上質な家づくりをするためには単純に広い家を作るのではなく、生活部分の面積を小さくしても住まいの質を上げることを目指すのがいいでしょう。
以下の部分を意識すると、小さくても上質な家で豊かな暮らしができます。

・勾配天井(空間をひろく)
・素材の統一を
・窓を多く作る
・空間の連続性をつくる
・不要な間仕切りをしない

勾配天井とは、天井を傾斜させてスペースと高さを作ることで開放的な印象を与えます。
デッドスペースが発生させず、吹き抜けのような形になるため、空間が広く感じられておしゃれに見えるのも魅力です。
照明や窓を設置する際、メンテナンスが大変になる可能性もあるので、その部分はよく検討してください。

また、素材の統一感も非常に重要です。
床、壁、天井に使う素材を揃えることで、空間の拡がりがでてきます。
もちろん、初めての家づくりでどんな素材を選ぶかがわからないという方も多いので、その際は私たちがしっかりとフォローします。
例えば、ナチュラルな家をイメージされている場合は、木材の温かみがある色や素材を選ぶなど、それぞれ素材の特徴を活かした家づくりが必要です。
多くの素材を多用すると、見た目のバランスが悪くなってしまうため、しっかりと素材は統一した方がいいでしょう。

窓は外部とのつながりを持てるので、大きな窓は開放感が得られて家自体も広く見えます。
外部を取り込んで生活の場として使うこともより豊かな空間づくりだと言えます。
窓は、もちろん周囲の環境を考えて大きさや位置等を決めますが、外壁に窓をつけない場合は天窓という手もあります。
窓は、採光と通風を求めるので窓の位置や数量が多いことで、風通しは良くなるため、ある意味省エネと言えます。
小さな家は機能性が大事なので、動線を十分に考えて不用意な間仕切り等は設けずに空間を取ると良いでしょう。

●平屋の家づくり

フラットな間取りが魅力的な平屋は、小さな家を作る際に選択する方も多くいらっしゃいます。
近年平屋を選ぶ方も増えており、使いやすさが改めて注目されているといえるでしょう。
1階のみのワンフロアの暮らしなので、家族とのコミュニケーションがとりやすく、見通しの良い空間が特徴です。

小さな平家は、開放感がとても大事です。
ただ、広さは限られているため、その中でもできることは大きな窓を取り入れる方法です。
たくさんの窓を作るのも1つの方法ですが、平屋タイプの家に向いているのは、窓の数よりも大きさです。
大きな窓を取り入れると、部屋と外の区切りが消え、とても開放的な空間を得られます。
基本的に平屋は1階建なので、天窓を作って天井から日の光を取り入れることも可能です。
天窓を作る場合は、メンテナンス面も考慮してどのような機能を必要としているのかを考え選択します。

また、平屋の場合も間仕切りをしないことで広がりを持たせられます。

間仕切りがあることで、行き止まりができてしまいますが、それらをなくすことで視覚的な広がりや機能性に富んだ使い方ができます。
平屋もそれぞれの部屋はありますが、仕切りがあると圧迫感を感じるため、開放的にして部屋と部屋のつながりを見せることで広く見えます。
平屋の魅力である回遊性を高めて、どこからでもアクセスできる間取りは家事・日頃の移動で利用しやすく、暮らしやすさにつながるでしょう。
もちろん、生活感が出る部分は仕切りを使ったり、デッドスペースを作ったりなど工夫も必要です。

●小さくても暮らしを豊かにする家〜住む人が愛着をもって暮らせる家〜

小さな家は、面積が狭いので圧迫感があるのではないか、家族のプライバシーが確保できないのではないかと思われるかもしれません。
しかし、工夫次第で空間を広く出すことはできますし、家族と程よい距離感で生活が可能です。
大は小を兼ねる、という言葉もありますが、自分が豊かに暮せる家は大きければいいというわけではなく、どれだけ住む人がそこで愛着を持って暮らせるのかどうかがとても重要だといえます。
自分たちのライフスタイルに合わせたシンプルで飾りすぎない適度な生活を求められるのであれば、広さが上質な家の基準ではないということがわかります。

費用面・メンテナンス面でも、小さな家で暮らすメリットは多数あります。
最も検討してほしいことは、自分たちが「この家に住みたい」「こういう家が理想」と思える家づくりをすることです。
自分らしく、豊かな暮らしは家の大きさにとらわれず自由に決めてください。
小さくても暮らしを豊かにする家は、生活を楽しむ方の住まいづくりを基本としていますので住まい手の想いが第一です。
私たちはその住まい手の想いにお答えできる家づくりのお手伝いをいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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最終更新日:2023年9月14日投稿日:2023年9月14日