柿渋

柿渋とは

柿渋とは、渋柿をすり潰して汁を絞り、それを発酵させて濾過したものです。
柿渋には、防腐効果、防水効果、防虫効果があります。

柿渋は江戸時代頃から使われてきた身近にある塗料です。
汚れ防止や防虫対策として雑器や家具などに塗られることが多かったようです。

また、ベンガラと呼ばれる赤色の顔料と混ぜ合わせると美しい色合いとなります。
他にも、漢方薬として利用されたり、昔の人々の暮らしに欠かす事のできないものでした。
柿渋は最近では以前のように使われることが少なくなりましたが、今なお自然塗料として用いられています。

柿渋の特徴、利点

柿渋は基本的にブラウン系の色合いをしています。
酸化すると徐々に茶褐色に変色するのが大きな特徴です。
紫外線により酸化が促進されるため、染色後に日の光に当てることが良しとされてきました。
また、何かの表面に柿渋を塗ると皮膜ができるため硬くなるのが特徴です。
そのため、補強材や防水材として利用されてきました。

ただ、現在の染料として使用するためには、そのままでは布が硬くなってしまうため、薄めて何度も染めなくてはなりません。
木材の耐久性を上げるためには最適なものだと言えるでしょう。

柿渋は生活雑貨にもよく使われている

柿渋はさまざまな生活雑貨にもよく使われている、身近な存在の塗料です。
タンスや家具をはじめ、のれんや布団カバー、衣服などさまざまなものに使われています。

そして意外なのが「化粧品」です。
柿渋の主成分である「カキタンニン」の保湿効果が化粧品に適していることから、化粧品にも使用されるようになりました。
石鹸やシャンプーなどにも使われていることもありますが、これはどちらかと言えば美容的な意味合いで柿渋が使われていると考えて良いと思います。
他にも、生活雑貨ではありませんが、高血圧ややけど、しもやけなどのお薬として今でも使っている事があるようです。

ただ、やはり柿渋の本来の効果が最も分かるのは木に塗ることです。
タンスや机など木で作られた家具がより柿渋の良さを感じるのではないかと思います。

住まいの中にはどこに使われているか

木の家においても柿渋を使った自然派住宅が人気となっています。
例えば、外壁まで全て木で作り上げた家なら、外壁や玄関扉、ベランダの木部に柿渋の塗装が施されています。
家の中では、柱やフローリング、階段、家具などありとあらゆる木材部分に柿渋を施すことで、自然素材を重視したやさしい家が完成します。

また、今問題となっているシックハウス症状を引き起こさない塗料として評価されています。
家の木材ならどの部分に塗っても良いですし、やさしい風合いの色味になるので、木を生かした「木の家」にとても良く似合います。
フローリングに塗ることで、木の魅力を増幅してくれます。

柿渋は、木の持ち味や魅力を最大限に引き出してくれる素晴らしい素材のひとつです。