住まいと収納

住まいと収納

住宅の一般的な収納

住まい方は、家族の構成やそれぞれの成長により求められる機能と必要とされる家のあり方が変ってきます。
結婚を機にマイホームを検討する方が多くいらっしゃいますが、将来を見据えた住まいづくりを実現するにはいくつかポイントがあります。
個人のライフスタイルを生かしつつ、将来の変化を見通してプランニングをする事が必要です。
その中でも注目したいポイントの1つは収納です。
お子様が生まれて家族が増え、成長するごとに所持品は自然と多くなります。
物が増え始めると整理整頓・収納術や断捨離を実践する方もいらっしゃるでしょう。
家にあるものを綺麗に収納し、断捨離で不要なものを捨てることによって、お部屋が多少は片付きますが新たに物品を購入すると振り出しに戻ります。
収納にまつわる問題は基本的に十分な収納スペースがあれば解決します。
収納量は家族の成長とともに増えていくことを念頭に考えると良いでしょう。

住まいの代表的な収納には押入れ、物入、水屋・箪笥、物置・倉庫などがあります。
押入れは布団、衣服、雑貨、家電用品などを収納します。
上下段に分けられた2段式と、上段の上に天袋のある3段式があります。
物入は事後的に購入する収納で、カラーボックスや衣装ケースなど一般的です。
最近では100円均一やホームセンターなどで安価に手に入るものもあり便利です。
既にある収納がいっぱいになると物入を活用するケースが多くなりますが、設置スペースを必要とするため空間が狭くなります。

水屋・箪笥も住まいで重要な収納の役割をしています。
水屋には様々な意味がありますが、収納の水屋は食器棚を指します。
箪笥は衣服や装飾品などを収納します。
嫁入り道具の婚礼箪笥などもあり、洋服箪笥と整理箪笥、和箪笥が一般的です。
箪笥は木製の大型家具で配置スペースを多く必要とします。
大型家具を設置する際は地震や災害に備えて、転倒・落下対策を行うことが大切です。
物置・倉庫の有無は住宅によって異なります。
家屋の外部に設置し、普段使わないものを置く保管場所として利用します。
アウトドア用品などを収納するのに便利ですが、熱や湿気がこもりやすくなるため、収納品の変質を避けるには不向きな保管場所です。

住まいの中の収納

収納機能は年々進化しています。
最近の傾向でシューズクローゼット、ウォークインクローゼットと言った大型の収納を設える事が増えてきています。
住まいへの入口の玄関で住人の靴が直接見えるのはどうもスマートではないと思う方が多く、玄関脇にシューズクローゼットを設けるご要望が増えています。
一人暮らしであれば靴の収納にあまりこだわらなくて済むかもしれませんが、家族が増えるごとに靴の数は多くなります。
靴の種類にはスニーカー、パンプス、ローファー、サンダル、ミュール、革靴、長靴、ブーツなどがあります。
家族全員分の靴を収納するとなると相当な数になります。
靴は複数足を使い分けることを前提に十分な収納スペースが必要です。
また、玄関先には靴以外に傘、レインコート、ベビーカー、ゴルフ用品なども合わせて置かれることが一般的です。
機能性の高いシューズクローゼットを設けることで玄関先をスッキリと見せることができるでしょう。
玄関先に荷物を多く置くことが予め決まっているなら、クロークのような収納にするのもお勧めです。
続いてウォークインクローゼットですが、近年の一般住宅に増えています。
ウォークインクローゼットとは、人が入って歩けるぐらいの広さがある大型クローゼットです。
洋服、服飾雑貨などを多く収納できます。
住まいにウォークインクローゼットを設置するなら、広さと生活同線に合わせて採光と通風に注目しましょう。
採光を取りにくい位置にクローゼットがあると暗くなり中の様子が見づらくなります。
また、風通しが良くないと湿気やカビで保管品が傷むおそれがあります。
ウォークインクローゼットは明るく風通しいの良い場所に配置すると良いでしょう。

造付家具(家具工事)

造付家具は建物の空間、利用目的に合った特注オーダーの家具です。
建築物の一部として認識されることが多く、取り外しや持ち運びは基本的にできません。
造付家具は素材、デザイン、サイズを思い通りに実現できます。
既製品ではサイズが合わなかったり、意匠にそぐわないこともありますが、造付家具ならその心配もありません。
また、デッドスペースを生み出さず空間を最大限に活用することが可能です。
造付家具のメリット、デメリットについて考えてみましょう。
まず、メリットは住まいに最適な家具を製作してもらえることです。
ミリ単位で寸法を測定するため、内装にマッチした家具を実現できます。
素材、デザインもオリジナルなので、空間に統一感があり理想的な住まいづくりになることでしょう。
造付家具は建付けのため耐震性にも優れています。
扉は引き戸タイプがお勧めです。
続いて造付家具のデメリットですが、気軽に設置できないことです。
造付家具は建付けが前提なので配置換えができません。
一時的に費用負担も多くなります。
建築オプションとして材料費、工費が別途かかりますが、収納家具はいずれにしても必要になります。
造付家具を建築時に設置した方が結果的に安くなることが多いので、できれば最初から設置の検討をお薦めします。

収納家具(造付家具)

家具屋さんで別注オーダーをして造る家具も魅力的ですが、相対的に値段は高くなります。
そのなかでオーダーメイドの造付家具を大工工事で造るという方法が増えてきています。
大工工事で収納家具を製作する場合は、作り手と意思疎通を図りやすく、建築内装等のイメージを共有しやすく
又、建物の内装や雰囲気、素材等を共通化できるメリットがあります。
建築の内装等が家具と一体になったものが容易に実現できます。
枠組みと、内部の仕切り等は大工さんが造り、扉等は建具屋さんが造るというものです。
見た目もシンプルで建物と一体化した大工工事で造る家具はコストパフォーマンスはかなり良いです。
ただし、どこの業者でも大工家具が制作できるという代物ではありませんので理想的な住まい空間をリーズナブルに実現するには、やはり初めの建築会社選びが重要なポイントになるでしょう。

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最終更新日:2020年3月4日投稿日:2019年9月10日