「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店ブログです。
京都市右京区「K邸リノベーション」ですが今月竣工し、お引渡しをさせていただきました。
Kさまこの度は誠におめでとうございます
築約65年の木造住宅は住まい手さまが生まれ育った思い入れのある建物です。
しばらく離れたところで生活をされていましたが、こちらの土地に戻られるのを機に、思い入れのある建物をリノベーションされることになりました。
建物の大部分を解体し、間取りや動線、内部の造作などもリニューアル、なんとグランドピアノが2台置ける防音室も完備されています!!
終の棲家として、これから先長く快適に住まえる空間に生まれ変わりました。
今回はK邸リノベーションの竣工の様子をビフォアフターも含めてお伝えします!!
外観 ビフォー
外観は元の建物の形を活かしながら、リノベーションをします。
外観 アフター
外壁は、塗装の仕上げの他、建物正面には焼杉板、杉皮、窓には格子を取り付け和モダンで印象的な外観に仕上がりました。
建物に調和した木塀で、和モダンな建物が一層引き立ちますね。
玄関 ビフォー
建物内部は、長年住まう過程で、何度かリフォームがされてきました。
リノベーションでは建物を元の姿に近づけるという考えも大切にされています。
玄関 アフター
タイルは取り除き、三和土とし、造作の下駄箱を新設しています。
正面の下地窓はそのまま残し、内側に掛障子をかけています。
又、網代天井や、古建具を新たに取り入れています。(一部古い建物から再使用しています)
キッチン アフター
キッチンは造作家具と組み合わせ、木の質感があるものに入れ替えました。
構造を架構から見直し、柱を追加しバランスを整えました。
床はオイル塗装された無垢杉板、天井は和室に合わせて竿縁天井としました。
和室 ビフォー
和室は床の間や、竿縁天井など、元ある部分を活かしながら、リノベーションしました。
和室 アフター
床の間は意匠はそのまま活かしていますが、左官仕上げで、金の光沢があるものに塗り替えています。
同じようなカタチに見えますが、床の間部分も壁を10センチほど内側に厚くし、内断熱工事をしています。
防音室 ビフォー
建物の西側にあった小さな洋間2室は壁も取り払い、新たにこの建物の肝となるピアノ室に生まれ変わりました。
防音室 アフター
グランドピアノ2台設置できる防音室に変更なりました。
屋根形状に合わせた天井は、気積を増やす役割もあります。
ルーバー状になった天井は意匠性だけでなくピアノの反響を考慮され設計されています。
ルーバー状の天井は、下地に石膏ボードt12.5mm三重張りの上ロックウール吸音板9mmという仕様になっています。
防音室の窓は二重サッシです。
音が共鳴しないよう、それぞれのガラスの厚みが変えてあります。
防音工事後に防音検査も行い、ピアノを演奏しても、外部では気にならない程度の音量迄さげることができました。
防音室については以前のブログで詳しくご紹介をしていますので、そちらもぜひご覧ください。
京都市右京区「K邸リノベーション」防音の工事
書斎 アフター
造作デスク、棚を備え付けた書斎になりました。
天井は網代です。
襖紙はウィリアムモリスがデザインした柄、イチゴ泥棒です。
住まい手さまは海外での生活も長かったため、和の意匠の中に、洋のエッセンスを取り入れたいというご要望をお持ちで、ところどころウィリアムモリスのデザインが取り入れられています。
2階 ビフォー
2階はもともと大きな1部屋に収納という間取りでした。
2階 アフター
天井を取り払い、ゴロンボなど、元の構造を見せる空間になりました。
子供さんやお孫さんが泊まりに来た際にも対応できるように、2階にも洗面、トイレを備えました。
住まい手さまからは、2台のグランドピアノが奏でる美しい音色に大変感動しましたという嬉しいお声をいただいております。
設計は高橋勝建築設計事務所さま です。
京都市右京区「K邸リノベーション」のブログ記事はこちらをご覧ください。
京都市右京区「K邸リノベーション」~工事が始まりました~
京都市右京区「K邸リノベーション」防音の工事
京都市右京区「K邸リノベーション」木工事が進んでいます。
京都市右京区「K邸リノベーション」外構部の木塀工事
関連コラムはこちらをご参照ください
和モダンをかなえる家づくり
住まいの外構と木質化
住宅の外装材について(焼杉板等)
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最終更新日:2025年5月22日投稿日:2025年5月22日