コラム一覧

モデルフォレストについて

戦後高度成長期の樹木伐採により、森林破壊が問題となっていることは周知の事実です。
日本含めて世界では地球環境の保護のために、森林を取り戻すことが大きな課題となっています。
そんな環境保全の活動の一環としておこなわれているのが、『モデルフォレスト』です。
モデルフォレストとは持続的に共存を目指して、地域ぐるみでその森林を守りながら活用していこうという取り組みです。

日本のなかでは京都がモデルフォレスト運動を推進している地域です。
京都の森林を守るために、森林関係位の団体だけでなく企業や大学とも協力してモデルフォレスト運動をおこなっています。
平成17年には『豊かな緑を守る条例』が制定され、平成18年にはモデルフォレスト運動の推進主体となる『社団法人モデルフォレスト協会』が設立されました。

京都府は75%を森林が占めています。
これ以上森林を減らさないためにも、京都の森を守り育てる運動をおこなっているのが『社団法人モデルフォレスト』です。
森林を守り育てることにより、地球温暖化防止や生物多様性の保全に繋がります。
社団法人モデルフォレストは、個人や企業、ボランティア団体などと力を合わせて京都の森を守り育てる取り組みおこなっています。

又、京都の企業などからの寄付金『森林づくり基金』を設置し、京都府内の各地で森林づくりを推進しています。
具体的な森林活動の場をあらかじめ提示し、各企業が森林づくり活動をおこなったり、京の山で育った森林資源の活用として間伐材を内装に使用したりと、地元企業と
連携し活動しています。
京都の山で育った木材を使用することにより、地域活性化や地球温暖化防止に繋がることから、京都府では他にも京都府産木材認証制度『ウッドマイレージCO2認証制度』を設けています。

当社は京都で創業した工務店です。
創業以来、今日まで京都の皆様の家や建物の建築を担ってきました。
今も地域産木材(京の木)を使ってもらって地元の山を元気にしたいと思い、植林を始め親子木工教室、木育、住育の小学校への出前授業等、
一般の方への木づかいのPR等々いろんな取組みや活動をしています。
そして、京都の山や森を皆さんと一緒に守り育てていきたいと思っています。

千年家(古民家)について

千年家(せんねんや)は、日本独自の言葉であり、古い民家(古民家)を指しています。
千年も前から建っているような古さの建物(室町時代)という意味で「千年家」と名付けられています。
千年家で有名なのが、兵庫県神戸市にある『箱木家住宅』、同じく神戸市にある『内田家住宅』そして兵庫県姫路市にある『旧古井家住宅』です。
箱木家住宅は鎌倉時代から南北朝時代に建築されたと見られているとても古い古民家です。
日本最古とも言われている千年家であり、非常に貴重な建物となっています。
内田家住宅に関しては、千年家の中でも比較的新しい江戸時代中期頃の建築されたと見られています。
そして旧古井家住宅は、室町時代後期に建築されたと見られています。
箱木家住宅、内田家住宅、旧古井家住宅はどれも国の重要文化財に指定されており、見学することができるものもあります。

~箱木家住宅の特徴~

江戸時代には既に千年家と呼ばれていた日本で最も古い古民家です。
箱木家は、村の有力農家の家であり、茅葺きの一軒家です。
建物自体はとてもシンプルなものなのですが、人が暮らすための性能が高いため、快適に暮らしていたと言われています。
広さは約30坪。
茅葺き屋根の厚みは驚くことに40センチ以上もあります。
床板は全て蛤刃手斧で仕上げられているため、見た目はぼこぼこしているのですが、逆に足ざわりがとても良いものです。
昔は大鋸(おが)で製材をし、鉋がなかったので手をかけて手斧(ちょうな)で仕上げていました。
小さな窓があるが少ないことや、柱がむき出しになっていない大壁であることも特徴です。
建物構成は、「おもや」と「はなれ」そして「くら」から成っています。

~旧古井家住宅の特徴~

入母屋造り、茅葺き屋根の農家の家だったもので、建物内部に(玄関入口横手に)馬屋があります。
(昔の人は、農耕用の牛馬をいかに大切にしていたかがわかります)
建物の小屋組は、扠首(さす)とうだちの併用であることから、日本の伝統民家の原型であることが分かります。
建物の四方はほぼ土壁で塗り込められており、窓が少ないのが特徴です。
こちらも箱木家住宅同様、床板が蛤刃手斧で仕上げられています。
堅くて腐りにくいといわれている栗材を用いた柱は合計21本使用されています。
家の中に入ると地面が露出したままになっていることから、竪穴式住居の流れを汲んでいるようです。

~内田家住宅の特徴~

建物の規模が大きく、当時の豪邸を伺わせる千年家が内田家住宅です。
柱も面取りが多く、立派な大黒柱があります。
外回りで使用されているのはやはり栗材であり、2階には養蚕に使用できるようになっています。

千年家は歴史と風格を感じることのできる古民家であり、当時の人々の生活を垣間見ることができます。
時を経てなおも気丈に佇んでいる古民家は非常に貴重なものです。
千年家、つまり古民家はかつての日本の住宅の原型でありこれらを知ることが、その良さを現代建築に活かすことができます。
まさに「温故知新」ですね。

北山杉、台杉について

「京都府の木ー北山杉」は、京都市内からさほど離れていない北山のおもに中川地区でつくられています。
北山は急峻な山が多く、そこで植林や育林をするのは中々難しいものでした。
そこで生み出された独特な育林方法が『台杉仕立て』です。
台杉仕立てとは、一つの株から数十本もの木幹を育てる独特な育林方法です。
一つの株からそれだけ多くの幹を育てると、それが一つの森のように育つのが特徴です。
この台杉仕立てをおこなうことにより、ち密な材木を作り上げることができるようになりました。
ただ、どのような杉でも台杉仕立てができるわけではなかったため、苦戦が強いられました。
しかし、その救世主となった母樹がありました。
それが中川八幡宮にそびえ立つ樹齢500年を超えるご神木の「シロスギ」です。
この北山杉の母樹のシロスギは、今なお500年以上経っても青々と葉を茂らせています。
この真っ直ぐに伸びた大径の生命力溢れるこの母樹から、挿し木をして増やした子孫たちが、
現在の北山杉や台杉を作っているのです。

北山丸太を作り始めたのは室町時代だと言われています。
北山杉は真円でまっすぐであり、年輪がち密で材質が硬いのが大きな特徴です。
また、枝の節がなく、白色で光沢があるという特徴を持っています。
これらの特徴をいかして成長した北山杉の皮を剥いて加工して作られる北山丸太は、茶室や数寄屋の建築に用いられてきました。
数寄屋建築は、現在も日本の木造住宅の元となっている和の住まいの原型でもあります。
日本を代表する歴史的建物の「桂離宮」「修学院離宮」「島原角屋」にも北山丸太が使われています。

現在、北山丸太と呼ばれるものの中には磨き丸太(北山磨き丸太)があります。
北山磨き丸太は、数寄屋建築に欠かすことのできないものです。
京都らしい和風建築はもちろんのこと、洋風な現代建築にも調和する北山磨き丸太を使用して家を建てれば、優雅で美しい自然の雄大さを感じることができるでしょう。

現在、北山丸太と呼ばれるものの中には磨き丸太(北山磨き丸太)があります。
北山磨き丸太は、数寄屋建築に欠かすことのできない素材です。
一般的な丸太に比べ、北山丸太は見た目も美しいですが、曲げ強度も強いという性質を持っています。
北山丸太には「北山天然出絞丸太」「北山ちりめん絞丸太」「北山タルキ」などさまざまな種類がありますが、その中でも基本製品となっているのが『北山磨き丸太』です。
和風・洋風を問わず住まいの中に北山磨き丸太を使用すれば、見た目の優美さだけではなく自然の息吹をも感じることができるでしょう。
建物の素材としてだけでなく、その美しさからインテリア素材としても注目され始めています。
建物だけでなくアイデアを活かしてその他いろいろな物にも使ってほしいですね。

聚楽壁ついて

聚楽壁(じゅらくかべ)とは土壁の一種で、安土桃山時代に豊臣秀吉が京都に建てた聚楽第付近で採れた良質の土(聚楽土)を使った伝統的な和の仕上げの壁です。
聚楽土は最高級の天然土と呼ばれるほど稀少で、その細かな土を用いた聚楽壁はとても繊細で美しい仕上がりとなります。
その美しさから昔は、一般的に家の内壁に使用されておりましたが、近年材料の確保が難しく又下地処理等手間がかかるために使われる機会が減っています。
又、関東では良質の土が得られないため、特別な建物を除いて使われていません。
近年では京都迎賓館の建設工事の際に聚楽土が見つかったこともあり、京都迎賓館「琵琶の間」の壁にも使用されています。
しかし、やはり聚楽土自体はとても希少なものです。
そのため聚楽壁風に作り上げた壁も含めて「聚楽壁」と呼んでおり、現在においては残念ながら一般的に聚楽壁として塗られている壁はほとんどが本聚落ではありません。

また、聚楽壁は「京壁」と呼ばれる壁塗りの技法で仕上げられます。
日本伝統の工法で、その名の通り京都を中心に発展したものです。
京壁には聚楽土の他に九条土、稲荷土といった色土を用いられることもあります。
特徴としてはなめらかで美しく、湿度調整機能が高い壁となっています。
四季がある日本の気候のなかでも、特に盆地である湿度の高い京都の家には適した壁といえるでしょう。
その壁は50年、100年と年月を重ねることでより深みと味わいが出てくるとも言われています。
聚楽壁は京町家の壁や和室の壁に馴染みます。
土壁特有のはんなりとした風合を好むという嗜好が、京文化として聚落壁を残し続けているのではないでしょうか。

そのように古いものを大切にし、次世代につないでいく文化が京都にはあります。
京都の人は1200年以上の歴史の中で芸術や技術など、独自の文化を引き継ぎきずきあげてきました。
建築分野であれば「京町家」もその一つです。
現在も一部京都の町並みとして京町家群が残っているところもありますし、そこで町家をリノベーションして人達も多く、中には外国の方も増えてきています。
良いものはそのままに、時代にそぐわないところは新しいものに取りかえる。
そうして古いものの良さを活かしながら、京都の町並みと人々の暮らしは変化しています。

当社、竹内工務店では聚楽壁を用いた和室や、古いものをいかした京町家のリノベーションを始め、
木の家の注文住宅も請けたまわっています。
和洋問わずモダンなお住まいのご提案も可能です。
私たちは素材の持っているものをいかしきる日本の職人の知恵と技術は、無くしてはならないと思っています。
その精神を、住まいづくりを通してみなさまにお伝えしてゆきます。

ペレットとペレットストーブについて

最近話題となっているのが『ペレットストーブ』です。
よく薪ストーブと比較されますが、実際のところ、2つの違いが分からないという方は多いと思います。
ペレットストーブの『ペレット』とは、造粒物を球形や円柱状に固めたものを指しています。
『ペレット』という言葉自体は、ペットの飼料やプラスチックをそのように形成したものも指します。

ペレットストーブは、木々を粉々に砕いて粒子状にし、それを乾燥させて円柱状に固めた木質ペレットを燃料とするストーブです。
木が原料となるため、環境にやさしく、地球温暖化防止対策にピッタリです。
しかし、木が原料ならば薪ストーブも同じでは、と思ってしまいます。
そこで少しだけペレットストーブと薪ストーブの違いを説明したいと思います。

~ペレットストーブと薪ストーブの違い~

◎排気方法

ペレットストーブと薪ストーブの大きな違いの一つが排気方法です。
ペレットストーブは、電気でファンを回し、燃えた燃料(ペレット)の排気を屋外へと出しています。
一方、薪ストーブは煙突のドラフト効果を利用して屋外へと排気しています。
そのため、ペレットストーブの設置はとても簡単で、壁に穴を開けて排気管を通すだけです。
薪ストーブは煙を4m以上設置しなければならないので、とても大がかりな工事が必要となります。

◎燃料の違いと燃費の差

ペレットストーブと薪ストーブの違い、二つ目が燃料です。
ペレットストーブの燃料は『木質のペレット』ですが、薪ストーブはその名の通り『薪』です。
同じ木ではありますが、木質ペレットと薪は全く違うものです。
燃費にも差があります。
例えば、1日8時間ストーブを使う前提で計算してみます。

  • ペレット:~10キロ・・・500円~600円<1ヶ月で約15,000円~18,000円>
  • 薪:2~4束・・・1,000円~2,000円<1ヶ月で約30,000円~60,000円>

上記で分かるように、かなりの差があります。

導入するならば薪ストーブよりもメリットの多いペレットストーブですが、それを導入(購入)するのあたり、京都市では補助金が適用されています。
京都市は町ぐるみで地球環境問題に取り組んでいます。
そのため、地球温暖化防止対策となるペレットストーブの導入を推奨しています。
ペレットストーブ購入費用・設置費用の3分の1以内、150,000円を限度とした補助金があります。
そんなペレットストーブとペレットは当社でも取り扱っています。
本物の無垢材や地元産の木材にかかわっている当社だからこそ、環境にやさしいペレットストーブをおすすめしています。
家を新築される際やリフォームされる際に、導入されてみてはいかがでしょうか。