住宅プランの設計者は

住宅をつくる時に悩むことは、住宅プランをどうするかということではないでしょうか。
人生でも大きな買い物である住宅は、初めて建てられる方がほとんどです。
まったく知識のない人が、様々な住宅プランを考えついたとしてもそれらを実現・建設するためには高いハードルがあります。

そのような時に頼りになるのが、プロである建築設計者の存在です。

一般的な住宅プラン作成は設計者

一般的には、どのようなプランにするかは設計者が行います。
ただし、設計者は住む人の家族構成や、趣味、仕事等の情報を聞きだし、また、住む人の家に対する考え方や想いそして要求等をヒアリングを通して明確にします。
そしてそれらを基にして設計者は、最適と思われるプランを作成します。
そのプランの中には建てられようとしている土地の条件、形状や特徴、周辺環境への配慮、気候風土や自然環境への対応の仕方、専門的な問題の解決、各種法令に対するチェックや建築基準法への対応、行政に対する届け出業務等の数多くの業務があります。
そしてその建物の環境への配慮、構造的な解決、意匠的な対応、使う素材の吟味、設備機器の選別、コストへの対応(予算への)等々を明確にしてプランニングをし、アドバイスします。

家を建てる人が考える住宅プランのメインは、家の間取りをどうするかということですが、それ以外にも上記のような数多くの諸問題への対応をしなくてはならないのです。
このような諸処の条件を満たした上でプランニングをしているのが設計者です。

住む人の生活様式が設計にいかされる

住人の生活スタイルに合わせた住宅が求められている時には、注文住宅がおすすめです。
建売住宅では、間取りや仕様がすでに決まっていることがほとんどです。
ただ、建物の現物を見られることで相応の安心感はあります。
建築済みの住宅を販売するという形式なので、一般向けではあるものの住宅に特にこだわりたい方にとってはあまり向いていません。

注文住宅は、注文後に建築を開始するために、施主と設計者あるいは建築会社の間で何度も打ち合わせが行われます。
土地がある方はその土地が最大限生かせる間取りを設定できますし、土地がない方は間取りに合わせて土地を探し始めることもできます。

注文住宅(オーダー住宅)において、良いプラン(住む人が出来上がった時に満足して愛着の持てる家)というのはどのようにしてできるのでしょうか。
前述のように、設計者は住む人の個別の情報を聞きだし、家に対する考え方や想いそして要求等をヒアリングを通し明確にした上で整理し、まとめてプランし図面として作成します。
住む人の個性や想いがはっきりと明確にされて、それらが具現化したものが良いプランといえます。
住む人の生活様式がクリアになっている方の設計はしやすいといわれますが、設計者はヒアリングにより住む人の生活に対する考えを明確にすることで、少しでも良いプランとなるよう双方でやり取りを重ねて、加筆し、修正をしてより良いプランとなるように進めていきます。
この密度が高ければ高いほど良い住宅になる可能性が高まります。

どのような場合であっても、色々なパターンでプランニング、そして住宅建設が行えるのが注文住宅の魅力です。
自由度がとにかく高いので、家族の希望に合わせた住み心地のよい住宅を求めている方は、住まい手からの要望を聞きそれらをプランニングして始める注文住宅でを利用してみてはいかがでしょうか。

建築設計者は住まい手の代理者

建築設計者は住宅設計の専門家でありますが、それはあくまで代理者です。
施主の許可無しに、思いもよらない建物が造られてしまうという心配はありません。

特に注文住宅の場合は、施主の理想や希望を叶えるために様々な面を考慮して、安心・安全な設計が行われています。
地盤調査や行政調査などの資料収集に関しても、建築設計者が施主の代理として行います。

理想を現実にするためには、様々な点に関して精通している設計者にまずは相談してみると良いでしょう。

住宅は住む人の生活への考え方で

どのような住宅にしたいかを悩んでいる時には、どのような人が住むのかをまず考えてみると良いでしょう。

高齢者である両親との二世帯住宅を考えている時には、膝が悪くなっても生活できる準備として一階だけである程度の生活が行えるようにする必要があるかもしれません。
将来成長した子供の部屋を準備したい時には、完全な個室にするのか移動ドアなどで一時的に個室にするのか等を考えてみると良いでしょう。
料理が好きな方は、使いやすいキッチンを設計したいかもしれません。

住宅プランは、その住宅に住む人の生活に対する考え方から大きな影響を受けてしまいます。
ひとりひとり希望する内容が異なってしまうと、その全てを叶えるためには多くの時間やコストが増大になる可能性もあります。

どのようなプランであっても、一人で悩まれていては物事は進みません。
まずは家族全員の希望を確認して、難しそうな条件に関しては設計者に直接相談、確認するようにすればよいでしょう。
専門家の目線から、家族全員が納得できるようなおすすめの方法をきっと教えてくれるはずです。

設計者に相談する時には、現在の希望だけではなく将来的な生活設計まで相談するようにすると、さらに満足いく住宅造りが行えるのではないでしょうか。


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最終更新日:2020年10月13日投稿日:2020年5月28日