地球の会について

NPO法人である地球の会(正式名称 地球の会NPO法人環境共棲住宅)は、日本全国の国産材による「木の家」を作る工務店が加入している団体です。
伝統的木造軸組工法でを住宅建築を行い、又環境問題への取り組みを明確にしている点が特徴です。
建築家の方も会員登録されています。

今回は、この地球の会の取り組みについてご紹介します。

地球の会とは

自然の素材が持っている特徴を豊富に活かした住宅造りを勧めているのが地球の会です。
地域にある工務店は、地域社会に根ざした活動をすることは自然なことですが、バブル時期を境にして大量生産・大量廃棄で住宅が造られるようになりました。
手軽に生み出される工業製品を利用し続けることで伝統的な技術の消滅・環境への負担増大・地元住民との軋轢など様々な問題が発生してしまいます。
これらを解決するためには日本で古くから行われているような地域循環型の住宅建設が重要です。
平成17年に設立されたこのNPO法人は日本における森林再生・循環型社会の構築・伝統文化の継承に取り組んでいます。

地球の会の活動

地域の会では、全国にある住宅会社や工務店とともに様々な取り組みをしています。
取り組み内容について、その一部をご紹介します。

講習会

国産木材を自然な形で活かすためには、正確な知識と技術が必要です。
毎年6回、隔月開催している講習会では、国産木材を取り扱うために必要とされている設計技術に関する内容について数十名が参加して、一同に学んでいます。

勉強会

地球の会では、取り組みに賛同して入会した建築業者の会員をビルダー会員と呼んでいます。
会の中でも特徴的な活動をしているビルダー会員の方には、講師となって勉強会を行ってもらうことがあります。
具体的な活動としては、ビルダー会員が在籍している企業へ他の会員が団体訪問をして、各社が行っている実際の取り組みについてその目で実際に学びます。
年に3回開催しており、1泊2日で集中して学べる環境です。

サミット

1年~1年半に1回開催しているのが、「日本の木の家づくり」サミットです。
全国の工務店や林業の関係者が集まって、日本の森林資源や循環型の住宅造りについて交流をしています。
有識者による公園や、住宅関係者などによるパネルディスカッションなどを通して国産木材による家造りの意義について考えます。
毎回数百名の参加がある、非常に大規模なイベントです。

認証制度

地球の会には、様々な認証制度があります。
「CO2固定量認証制度」と「カーボン・オフセット認定制度」それを合わせた「日本の木の家認証制度」です。
環境への負荷が限りなく少ない自然な住宅造りを行うため、循環型社会を実現させるためにも、これらの認証制度を活用してみると良いでしょう。

地球の会員の家づくり

地球の会に加入している会員がつくる住宅は、国産木材を使用した環境に優しい住まいであるといえます。
これから木材建築の住宅を建てたいと考えた時には、まずはどのような暮らしを過ごしてみたいかを想像してみると良いかもしれません。
子供や孫の世代まで将来的に長く住み続けることが可能な長寿命である住宅を造りたいと考えた時には、そのような理念のある工務店を選んでみるのがおすすめです。

地球の会ホームページには、ビルダー会員企業が手がけた施工事例を豊富に掲載しています。
これらの写真から自分のイメージに近い住宅建設を行っている企業を探してみるのも良いでしょう。
各種の認証制度を取得している企業であればさらに安心です。

地域工務店がやるべきこと

地球の会に加入した地域の工務店は、どのようなことをすべきなのでしょうか。
まずは理念に従って、国産木材を利用した住宅造りについて実際に業務内で行えるようにするべきでしょう。

例えば、地域の山林を巡って木材を確保する、会員向けの勉強会などに参加して必要な知識を得るのも良いでしょう。
一社単独では行えないことであっても団体活動としては行えるようになることもあります。

この地球の会には、色々な技術や能力を持った方々がいます。
困った時に、いつでも頼れる仲間がいることは非常に心強いことです。
全国にいる仲間と共に私たちも、日々研鑽して地域の暮らしに溶け込むような住まい造りをこれからも行っていきます。


こちらの記事もおすすめです。
住まいのエコ建材について
サスティナブルとSDGs
環境に良いことを

お問い合わせ

最終更新日:2020年10月13日投稿日:2020年9月9日