住まいと自然素材

木造住宅のリノベーション工事を行うにあたり、シックハウスに対応した材料を使い工事をしたいというご要望がございました。
住宅に使用する新建材は現在、F☆☆☆☆のモノは通常ほとんどホルムアルデヒド等の化学物質を含まないとされていますが、シックハウスにお悩みの方には、それでも臭い等を気にされる方もいらっしゃいます。
例えば、構造用合板も木ですが、接着剤の層を有するので、特に最近の気密性の高い高断熱住宅では、シックハウスにお悩みに方だけでなく、アレルギーやぜんそくに悩んでいる方、空気環境に敏感な方はにおいが気になるという声もあります。
今回現場で使用する材料を一部ご紹介したいと思います。

【床下地材】
ムクボード
「ムク・ボード」を床下地に施工した例
ムク・ボードは幅はぎ部しか接着剤を使用しないため、接着剤の使用量は合板の1/30以下。使っている糊にはホルムアルデヒドが含まれていません。強度もあり、断熱性が高いのも特徴です。無垢の板よりも水平剛性がしっかりとれるので、今回使用しています。

【断熱材】
ウールブレス
「ウールブレス」羊毛断熱材を施工した例。接着剤を一切使用せず、ホルムアルデヒドを含んでいません。羊毛には、常に外気の湿気を取り込んだり排出したりしながら湿度を50%~60%に保とうとする働きがあり、壁内結露に強い素材です。さらに羊毛には揮発性有機化合物を吸着するという機能もあります。

【床材】
無垢の杉板。無垢の桧板等を使用しています。

【壁材】
塗り壁を漆喰クリームで仕上げています。天然素材で、悪臭や揮発性有機化合物を吸着する役割があります。聚楽などに比べて、コストを抑えられるメリットもあります。

【クロス】
自然素材の織物壁紙。自然素材特有の調湿性能があります。使用する糊もでんぷん糊です。

【キッチン】
ホーロー製のシステムキッチン。合板の使用量が少ないため、一般的な面材を使用したシステムキッチンに比べて接着剤などの臭いが気になりにくいです。

一部合板を物置収納内部等に使用していますが、におい等が気にならなくなってから建物に入っていただくなど、お施主様にもご協力いただきながら工事を進めております。

最終更新日:2017年10月30日投稿日:2017年10月30日