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注文住宅と規格住宅(服飾で例えるなら)

住み心地のよい住宅と聞いて、どのようなものを想像しますか。
リラックスできる家、家族団らんで過ごせる家など理想的な住まいをイメージしてみると、一人ひとりで違った印象を持っているのではないでしょうか。

住宅は大きくわけると「注文住宅」と「規格住宅」に分類されます。
今回はそれぞれの違いと特徴について紹介します。
あなたにあった住み心地のよい住宅を手に入れるための参考にしてください。

●注文住宅はオートクチュール、規格住宅はプレタポルテ

注文住宅と規格住宅について服飾業界の言葉で例えるのであれば、注文住宅は「オートクチュール」で規格住宅は「プレタポルテ」です。

オートクチュールとは、高級仕立て服のことを意味する言葉です。
一人のためだけに作られた服と考えてみれば、わかりやすいでしょうか。
サイズや素材、デザイン、ボタンなどの素材にこだわって一枚ずつ丁寧に作り上げたフルオーダーの服のことです。

一方プレタポルテとは、高級既製服を意味する言葉です。
服が欲しいと思ったとき、時間をかけてオートクチュールのように仕立てたものを購入するとなると、忙しい現代人には購入しにくい場面もあることでしょう。
すでに作られた服の中から、自分の気に入る製品を選んで購入する点が、オートクチュールとは異なるプレタポルテの特徴です。

※海外では一般的な既製服についてもプレタポルテと呼ぶこともありますが、日本では本来の言葉である高級既製服という意味が浸透しています。
この記事内でも、主に本来の言葉である高級既製服の意味で使用します。

●オートクチュール(注文住宅)

いわゆるオートクチュールにあたる注文住宅には、さまざまな特徴があります。
ここでは代表的なメリット・デメリットについて紹介します。

<注文住宅のメリット>

・自由度が高い
注文住宅の大きなメリットといえば、とにかく自由度が高いことです。
使う素材や全体の間取り、機能性やデザイン性などについて、どのようなことでも自由に選べる点がなによりの魅力です。

・個性やこだわりを反映しやすい
今の住まいに不満がある方や個性的な住まいを実現したい方など、個性やこだわりがある方は注文住宅以外の方法では実現が難しいこともあります。
注文住宅は、オートクチュールのようにご自身の個性やこだわりを反映しやすいといえるでしょう。

<注文住宅のデメリット>

・打ち合わせが多い
注文住宅では、すべてのことを一つひとつご自身で選ばなければなりません。
また床や天井、外観やデザインなど住まいに必要なものを打ち合わせで決める必要があります。
それぞれで専門的な担当者と複数回の打ち合わせが欠かせないため、時間にゆとりをもった対応が必要になります。

・工期が長くなりやすい
注文住宅は担当者とのやりとりが多くなりがちであるため、どうしても工期が長くなりやすいのです。
設計図では問題ないと判断したものであっても、着工してからイメージと違うなどトラブルが発生することもあります。
そうなると、該当箇所の修正などで工期がさらに伸びてしまうかもしれません。
とくにどのような住まいで過ごしたいのかというイメージが足りていないと、場当たり的な対応になってしまうため注意が必要です。

・高額になりやすい
こだわりが反映されやすい注文住宅は、工程・工期が長く、高額になりがちです。
さらに打ち合わせなどを通じてご自身のイメージが固まってくると、ますますこだわりたいポイントが出てくるかもしれません。
そうなると建築コストが高額になるかもしれません。

個性的な住まいを探している方や、どうしても譲れないものがある方は注文住宅で理想の住宅を追求してみてはいかがでしょうか。

●プレタポルテ(規格住宅)

規格住宅は、服飾業界における一般的な既製服という意味合いがありました。
近年では、高級既製服という意味の「プレタポルテな規格住宅」が注目されています。
ここでは従来型の規格住宅におけるメリットとデメリット、近年注目を集めている「プレタポルテな規格住宅」についてそれぞれ紹介します。

<従来型規格住宅のメリット>

・選びやすい
専門家によってコンセプトを定められた住宅が多く、ご自身のイメージに合わせた住まいを選びやすくなります。
すべてを自分で判断しなくても専門家に選択肢を与えてもらえるため、どのような設計でも大きな間違いがない方法といえるでしょう。

・打ち合わせが少ない
間取りやデザインなど複数のパターンが決められている中から、それぞれを比較しながら検討します。
そのためフルオーダーの注文住宅に比べて打ち合わせの回数が大幅に少なくなります。

・価格が安くなりやすい
規格住宅では、使用する建材や工法が画一化かつ規格化をされているため、注文住宅に比べて工期が短くなり、コストも低くなります。

<従来型規格住宅のデメリット>

・自由度が低い
注文住宅に比べると決められた中から選ぶ規格住宅は、自由度が低いといえます。
もし一部にだけこだわりを反映したいことがあったときには、事前にどの程度まで可能かを担当者に確認しておくと、納得のいく住まい作りができるでしょう。

・素材やデザインに高級感がない
画一的な素材を使うことで低コストを実現している規格住宅は、幅広い年代に好まれる素材を使っています。
そのため、特別感や高級感というイメージからは離れたデザインに感じるかもしれません。
もし規格外のものを使おうとしたときには、追加のコストがかかったり対応できなかったりする可能性もあるため注意しましょう。

<プレタポルテな規格住宅とは>

「住宅設計はオートクチュールではなくプレタポルテとの両立が重要だ」という考えを建築家の伊礼智氏が示したことで、近年、注文住宅と規格住宅に注目が集まっています。

「プレタポルテな規格住宅」とは従来型の規格住宅とは異なり、品質の高い住宅をリーズナブルな価格で提供するという新しい家づくりの仕組みのことです。
地域の工務店と建築家やメーカーが力を合わせることで高級な設備や仕様を標準化でき、コストをおさえられるのです。

●あなたに合うのはどっち

今回は注文住宅と規格住宅の違いについて紹介しました。
あなたに合った住まいの選び方を見つけられましたか。

どのような住宅を建てるにしても、施主としての考えを明確にしておくことは大切です。
打ち合わせの回数が多くなりがちな注文住宅では、事前に考え方を明確にしておくことで専門家とイメージの共有がしやすくなります。
さらにこだわればこだわるほど工期が伸びてしまい、コストが高くなってしまうため、自分の中でボーダーラインとなるべき事柄を決めておくのもよいでしょう。

従来型の規格住宅においてこだわりたい点があるときには、事前に担当者に相談しておくと、その後がスムーズになることでしょう。
また注文住宅までの自由度はいらないけれど、従来型の規格住宅よりは特別感や高級感がほしいと考えている方は、「プレタポルテな規格住宅」が向いています。

近年、新しく生まれた「プレタポルテな規格住宅」という考え方によって、従来型の規格住宅のデメリットについて改善されるようになり、施主には選択肢の幅が広がってきています。
家族が多い方は、どのような住宅に住みたいかを家族間で話し合っておくことで、意見の不一致を防ぎやすくなり、工期の短縮にもつながりやすくなるはずです。

住まいの選び方に迷ったときには、ぜひ私ども竹内工務店までご相談ください。
地域に密着した住まいづくりの専門家としてきめ細かな対応により、あなたに合う住まいづくりを提案いたします。

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