京都市上京区「K邸京町家リノベーション」解体前の様子と今回の計画について

「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店ブログです。

京都市上京区で「K邸京町家リノベーション」の工事をしています。
解体前の様子と併せて、今回の工事の概要をご紹介します。

K邸は戦前からある京町家で、住まい手さまはリフォームをされながら、現在まで大切に住み継がれてきました。
工事が始まる直前までお住まいでしたので、内部の仕上げは現状のままでも十分使える部分も多くあります。
ですが、外から見るだけでは分からない、耐震面や断熱性を向上させ、今後も長く快適にお住まいたいとのご希望があり、今回工事をされることになりました。
外観も含め、京町家の面影を残しつつ、内部空間を快適にしていきます。

鰻の寝床のように奥行のある京町家では、どうしても建物の中に光や風が入りにくくなってしまうことが多いです。
こちらは建物の南側の部分ですが、収納がある面の壁を解体し、キッチンとリビングダイニングが繋がる空間にします。
キッチンとリビングが回遊できる動線になり、これまで光が届きにくかった部分に自然光と風を取り入れます。

ここからは解体工事後の写真になります。
ブルーシートの奥には壁がありましたが、解体工事で取り払いました。
ブルーシート越しでも、南側からは自然光が入っているのが分かります。
開口には大きな木製建具が入る予定で、
こちらの空間は家族が集まるリビングダイニングになります。

内部解体後、床下には昔の防空壕の名残の穴が出てきました。
既存の壁、天井は工事後にそのまま使う部分も多いので、
解体工事はそういった部分を残しながら行いました。

床の間、違い棚、書院などの造作もそのまま残します。

床の間がある和室からは庭が眺められます。
今回の工事で増築部が解体され、庭が広くなりますので、こちらも完成が楽しみな部分です。

こちらは解体前に床が貼られていた2階部分ですが、
床を取り払い、吹き抜けになります。
この部分の1階にキッチンを設けます。
トップライトからの自然光が1階まで届くようになります。

リノベーションでどのような空間に生まれ変わるか楽しみです。
今後も工事の様子をお伝えします!

設計はA.C.E.波多野一級建築士事務所さんです。

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最終更新日:2023年12月8日投稿日:2023年12月8日