木質燃料とエネルギー

木質燃料にはどのようなものが使われている?

木質燃料とはバイオマスエネルギーの一種です。
バイオマスエネルギーは生物の塊を意味します。
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を除く再生可能な生物由来の有機資源で、エコなエネルギーとして注目されています。
国内でのバイオマスエネルギーの普及は進展過程にありますが、ポテンシャルが高く利用メリットが多いことから期待できます。
賦存量が豊富で、燃焼時に有害物質が出る可能性が低いほか、運搬・移動が可能です。

バイオマスとして利用される資源には家畜廃棄物、農業廃棄物、一般廃棄物(生ごみ)、食品産業廃棄物、木質系廃棄物があります。
木質系廃棄物とは使われない間伐材や建築材、木くず、おが粉、バーク(樹皮)のことです。

植物は光合成の際に大気中の二酸化炭素を取り入れて成長します。
木質燃料も燃焼時は二酸化炭素を発生しますが、成長時に二酸化炭素を吸収することから、最終的に二酸化炭素を増やしません。
このような性質をカーボンニュートラルと呼びます。
木質燃料には薪、ペレット、ブリケットなどがあります。
ストーブや暖炉の火を灯すほか、熱・電力にエネルギー化して使用することもできます。

ペレットは木くずやおが粉などを固めて成形したものです。
薪より少し高価ですが、1粒あたりの大きさが数ミリから1㎝程度で持ち運びが容易にできます。
ブリケットはペレットと同様に廃材を押し固めて作られた人工薪です。
オガライトと呼ばれることもあり、燃焼後の灰が少なくエコな木質燃料です。
身近な使用例ではアウトドアで使用する燃料として活用されます。

木質燃料の使われ方

日本は世界でも有数のエネルギー消費国ですが、エネルギー自給率は2016年度のデータでわずか8.3%です。
最低値を記録した2014年度の6%に比べると回復した数値ではありますが、消費エネルギーのほとんどを輸入に頼っているのが現状です。
消費エネルギーの9割は石油、石炭、天然ガスを中心とした化石燃料に依存しています。

再生可能エネルギーの利用割合は14.5%で、水力を除くとわずか6.9%です。
木質燃料は再生可能エネルギーの一つとして利用されています。
林業、製材工場、建設業、建物の解体などから発生する木材のうち、材料工場と建設業の廃材の9割以上は再利用されています。
木質燃料としての利用のほか、紙パルプ、家畜の寝床に敷くものなどが主な使用用途です。

森林の整備などで生じる間伐材は運搬コストがかかることからほとんど未使用のまま森林に放置されています。
バイオマス燃料の中で木質燃料は賦存量が最も多く、未利用材の運用方法次第で経済的価値をもたらせると期待できます。
木質燃料は熱、電気として主に使われます。

木質エネルギーは熱と電気に変換

バイオマス燃料は種類が多く、利用方法は様々です。
木質エネルギーの利用方法は熱と電気です。
木材を細かくしてペレット状にして、燃料させることでエネルギーに転換します。
変換効率が良く安定したエネルギー供給を行うために、直接燃焼方式か熱分解ガス化方式を採用していることがほとんどです。

直接燃焼方式は従来から使われている燃焼方法です。
燃焼効率に限界があり、焼却施設の近辺でエネルギーを活用することが推奨されます。

熱分解ガス化方式では、酸素が少ない環境で燃料を燃やしてガス化します。
ガス化することで成分にメタン、水素、一酸化炭素などが混合されて、天然ガスのように利用することができます。
長期保存や輸送にも向いています。
現在木質エネルギーは工場内の暖房やペレットストーブ、公共施設内でボイラー利用されています。

今後望まれる使用

木質燃料を含むバイオマス燃料を効果的に使用するためには、環境を整えなくてはなりません。
燃料として利用可能な資源を確保し、エネルギーに変換するための技術と設備が必要です。
エネルギーの変換後はエネルギーの活用方法がないと成り立ちません。

また、コストの運用も合わせて検討する余地があります。
人件費、間伐材の購入費用、運搬費などを考慮すると、発電効率、運営費用、立地条件が大切になります。
バイオマス構想タウンの1例として岡山県の真庭市では木質燃料を使ったバイオマス発電が行われています。

真庭市は町村の合併により2005年に誕生した新しい市です。
山間部に位置し、杉、ヒノキなどの森林資源が豊富で林業、製材業が栄えています。
真庭市は2015年4月に国内最大級の発電所を作りました。
廃材になったカンナくずや間伐材はペレットに加工して販売し、有効活用しています。

真庭市の再生可能エネルギーによる地域自給率は30%超です。
自治体、企業、住民が一体となって再生可能エネルギーを利用できる地域循環型でのバイオマスエネルギーの活用が期待されます。