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第19回里山交流会・植林体験で学ぶ木と山と森林

京都の里山では、森林を守るためのさまざまな取り組みが進められています。
その一つが、植林体験を通して林業や山の現状を知ることができる「里山交流会」です。

今年で第19回目を迎えるこの催しは、2026年3月28日(土)に開催予定で、参加者が実際に木を植える体験を通して山や森林の現状を学ぶ機会となっています。
また、里山で課題となっている害獣の鹿や猪についても知るためのジビエの試食会も予定しています。
里山交流会の取り組みや植林の意義、日本の森林の現状、そして地域の木を活かした取り組みについてご紹介します。

●第19回里山交流会と植林活動の取り組み

杣人工房「嵯峨 木のこゝろ『風』」主催の里山交流会は、植林体験を通して林業や山の現状について理解を深めてもらうための催しです。
参加者が実際に山に入り、苗木を植える体験を行うことで、樹木がどのように育てられているのかを身近に感じることができます。
又、植林した木の成長も目で見ることができます。

普段はなかなか触れる機会の少ない林業の現場を体験できるため、森林と人の暮らしのつながりについて考えるきっかけとなっています。
また、実際に山の空気や土に触れながら作業を行うことで、森林が長い年月をかけて育つことや、人の手による管理の大切さを実感することができます。

体験を通して自然との関わり方を学べることも、この交流会の魅力です。

里山交流会では植林体験だけでなく、里山が抱えている課題について学ぶ機会も設けられています。
近年、鹿や猪などの野生動物が増え、農作物への被害や森林への影響が問題となっています。
植林をしたその年に、植林をした苗木を食べられて、枯れてしまったことも幾度もあります。
そのため交流会では、鹿肉や猪肉を活用したジビエの試食会も開催し、里山の自然環境や保全又資源の活用について理解を深める取り組みとして行っています。

・里山保全に取り組む団体
この里山交流会を支えているのが、「嵯峨 木のこゝろ『風』」という団体です。
京都の山の木を活かしながら、地域循環型社会を目指して活動しています。
メンバーには林業家だけでなく、建築家や照明デザイナー、工務店などさまざまな分野の人々が参加しています。
植林活動や親子木工教室などを通して、森林と人の暮らしを考え、つなぐ取り組みを続けています。

里山交流会は、森林や林業を身近に感じてもらうための大切な交流の場です。
植林体験や里山の課題を学ぶ取り組みを通して、自然環境と人の暮らしの関係を考える機会となっています。
こうした活動が、森林を守り育てる意識を広げていくことにつながっていくでしょう。

●なぜ植林が必要なの?森林を未来につなぐ活動とは

森林は、私たちの暮らしにさまざまな恵みをもたらしてくれる大切な資源です。
しかし森林を維持するためには、木を使うだけでなく、新しい木を植えて育てる取り組みが求められます。
森林資源を守るために植林がなぜ重要なのかをご紹介します。

・植林が必要な理由
森林は、木を伐採して使うだけでは維持できません。
木を伐採した後には、人の手で新しい木を植えて、長い年月をかけて育てていく必要があります。
そうすることで、森林の資源は繰り返し利用できるようになるのです。

これからも豊かな森林を守っていくためには、木を植え続けることが欠かせません。
又、成長した木は、CO2の吸収が少なく、若く成長する木は、CO2の吸収が多く酸素の放出量も多くなります。
そのため、継続的に植林を行うことがとても重要なのです。

・森林資源の循環
森林の木は、建築や家具などさまざまな用途に利用されます。
木を適切に伐採し、新しい木を植えて育てることで、森林資源は持続的に活用することができます。
このような循環が続くことで、森林の健全な状態が保たれ、林業も成り立っていきます。

しかし、近年は木材価格の変動や林業の担い手不足などの影響もあり、森林の管理が十分に行き届かない地域も増えています。
こうした状況の中で、森林資源を守るための植林や山の手入れがなされなければ、山の荒廃につながります。

・次世代へ森をつなぐ
植林は、未来の世代に森林を引き継ぐための活動でもあります。
木が成長して利用できるまでには数十年という長い年月が必要です。
そのため、現在の植林活動は将来の森林を育てる取り組みと言えるでしょう。
次の世代にも豊かな自然と資源を残すために、植林はとても重要な役割を担っています。

植林は、森林資源を未来へつないでいくために大切な活動です。
木を使うだけでなく、新しい木を植えて育てることで、森林の循環が保たれます。
こうした植林を続けることが、将来の豊かな森林を支えていきます。

●日本の森林の現状と京都の木を活かす取り組み

日本では、国土の多くが森林におおわれています。
しかし、森林資源を活かすためには適切な管理や木材利用が欠かせません。
森林の現状を知り、地域の木材を上手に活かしていくことが大切です。
現在の日本の森林構成と課題、そして地域の木を活用する取り組みについてご紹介します。

・人工林と天然林
日本の森林には、大きく分けて人工林と天然林があります。
人工林とは、人の手によって育まれた森林のことで、主にスギやヒノキなどが植えられています。
天然林とは、自然の力により育った森林で、さまざまな樹木が混ざり合っているのが特徴です。
それぞれの森林が役割を持ちながら、日本の山の環境を支えています。

・日本の森林構成
日本の森林には、木材として利用できる年齢に達した木が多く存在しています。
しかし実際には、山の管理が十分に行われていない場所もあり、木材資源が十分に活用されていない状況もあります。
また、伐採後に新しい植林が進んでいない地域もあり、将来の森林資源が不足する可能性も指摘されています。
現在の山の木の構成は、適齢木(50~60年)が多く、最近は伐採はされても新たな植林はされていなくて、数十年後の山の樹木が木材需要にこたえることが困難な状況になっています。

・京都の木と地域循環
こうした状況の中で注目されているのが、地域の木材を地域で活用する取り組みです。
京都の山で育った木を地域の住宅や建築に利用することで、林業を支えるとともに森林の手入れにもつながります。
地域の資源を地域で循環させることで、森林環境の保全と地域経済の活性化の両方に貢献することができます。
さらに、地域の木材を使うことで、山で育った木がどこでどのように使われているのかが見えやすくなります。

木の背景にある森林や林業への関心を高めることにもつながり、地域の自然環境を守る意識を育てることにも役立ちます。

日本において大切な資源である森林を未来へつなぐためには、森林の現状を理解し、適切に活用していくことが重要です。
地域の木材を積極的に使うことは、山の手入れを進めることにもつながります。
森林と地域社会の関係を大切にする取り組みが、林業を続けていく力になっています。

山の森林の循環を支えるために、私たち工務店には地域の木を建築に活かすことが求められています。
これからも地域の資源を大切にしながら、山・林業・住まいがつながる循環を意識した住まいづくりに取り組んでいきたいと考えています。

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