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和の素材と住まい

和の素材と住まい

日本の文化の和をあらわすものには、そのものが持つ素材や、加工方法等いろいろなものがあります。
それらは、全て日本の伝統的な意匠や日本の四季を感じられるようなものであり手法であり、日本独特の簡素な美を感じることができます。
ただ実際、和を表す素材というのはどのようなものなのか、
その和が住まいとどのようにつながりがあるのかを探ってみたいと思います。

・和の素材の特徴は

和の素材というのは日本古来のものであり、様々な意味合いがあります。
例えば、和食は季節の食材を、煮たり、焼いたり、あるいは生で食したりしますが、いずれも形を整えて加工・味付けをしたりして
一手間加えて作り上げることによって見た目も美しく器に盛られ食前に並べられて、おいしくいただけます。
素材だけではなく、盛りつけも味も四季の自然を感じるようにつくられていますが、これも和の特徴です。
派手な色鮮やかさはないかもしれませんが、シンプルな中にも美しさや隠れた味を秘めているのが、和の素材や料理の特徴だといえます。
また、和柄というデザインも世界中での人々を魅了している和の素材です。
和柄にはひとつひとつ意味が込められていることから、
色やデザインによって身につける人の創意や想いなどを考える事で意匠を目で楽しめます。
和の素材は、全てにおいて日本の風情を感じられることが大きな特徴だといえます。

・和の素材いろいろⅠ

和の素材としてよく目にするのは、塗装や紙です。
まず、塗料でいえば植物油、柿渋、漆、ベニガラがあります。

あまり知られていませんが、植物油は日本では昔から傘に使用する和紙に防水加工の意味合いで使われています。
温めた植物油を布に染み込ませて、和紙に塗っていくのが一般的で日本独自の和傘を発展させました。
次に柿渋は、日本の家具や床には欠かせない塗料で、防腐・防虫の役割を果たしていて、
家具に使用できるだけあって耐水性も期待ができます。
柿渋を発酵させて作られた塗料なので、自然由来の植物性の塗料として現代でも注目されている塗料です。
一度塗り、二度塗りと重ねていくことで色の濃さや深い味わいを感じられるので非常に人気があります。
食器で利用されることが多い漆は、漆の木から出てくる樹液を塗料として使用しているため、
希少価値が高く仕上がりの美しさは群を抜いています。
精製作業において、顔料を加えて色をつける、油分を加えて艶を出すなどして変化を出せることも漆の魅力のひとつです。
ベニガラは、多くの場合が木部の塗装として使用されています。
特に、京町家の格子には必ず使用されていることで有名で、
艶をおさえた落ち着いた色が特徴的です。
撥水性、防腐・防臭効果が非常に高いことで知られていて、建築物のどの部分に使用しても便利だと考えられています。

次に紙ですが、和紙と唐紙が有名です。
日本の和紙は非常に繊維が細かく良質で、奈良には1,300年前の和紙が残っているくらいに保存性や耐久性にすぐれています。
和紙を作る際は、良質な水のみを使用することで紙質が維持でき、
これは日本独自の製法といわれています。
唐紙は、平安時代に京都で生産されるようになるとすぐに貴族文化に浸透していった上質な細工紙です。
時代が変わると、一般的に広く使われるようになり、現代でも襖や壁紙などに使用されています。
板木を使用し、絵具をつけて一枚一枚紙に柄を合わせて紙に写し出す手法で、非常に手間がかかっています。

・和の素材いろいろⅡ

和の素材で欠かせないのは、木材です。
日本は、国土の森林率が67%といわれるほど森林が占める割合が多く当然樹木も多く、
そして林業が盛んだったことから、木材は建築物以外にもいろんな所で使用されています。
材の種類としては、針葉樹(杉、桧、松、モミ)、広葉樹(ナラ、ブナ、タモ、樫、欅)があります。

針葉樹の場合は、建築用木材として使用されることが多く、
特に杉は加工のしやすさから住宅で多く使用されます。
ヒノキやマツは、耐久性があるので長期間使用する家具に使用されたり、ヒノキ(あるいはヒバ、槙)は高級浴槽として現在でも使用されています。
針葉樹は、非常に木の香りが芳しく、
その場にいるだけでリラックスするような気分にしてくれるのが特徴です。
広葉樹は、基本的に家具に使用されることが多く、キリは箪笥に使用されることで有名で湿気に強いことが特徴です。
ブナやタモは加工生が高いので、家具に使用しやすく、
この2つの木材は家具材料の中でもよく使用される木材だといえます。
ナラは北海道に多い木材ですが、美しい文様があることから床材としてよく使用されます。

木材は、年齢や地域によって同じ樹種だとしても若干の性の違いがあります。
特に木目の美しさや、加工した後の木材の杢目を愛でることが、和の味でありこれぞ和の素材といえるでしょう。
このような材を使い、温もりを感じられるような家具や建物を作るのが日本建築なのでしょう。

・和の住まいは

洋風な住まいも人気がありますが、
近年では、和の住まいをもう一度見直そうという考えの人が増えてきています。
和の住まいは、国内だけではなく海外の人からも人気があり、
木材を使用した家具や和室の美しさが再考されているのです。
和の住まいは、その意匠をもとにして、
日本文化や地域ごとの気候、風土に合わせて住む人がいかに快適に過ごせるかを経験値として造られています。
自然と人間が、住まいの中で調和し、生活できることが和の住まいの特徴です。

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